採用動画の効果とは?活用事例・作り方・効果測定を解説

採用動画の効果とは?

採用ページの文章だけでは、働く人の様子や実際の仕事を想像しにくいことがあります。採用動画は、作業の流れや社員の言葉を見せ、求職者が「ここで働く自分」を考えるための情報を届ける手段です。

伝えたいのは、会社の魅力と、入社後の具体的な仕事。この記事では、採用動画の効果と調査データ、公開動画の事例、企画・撮影・活用・効果測定までを詳しく解説します。

何を伝える?

仕事内容・働く人・入社後の流れを具体的に。

どう見せる?

インタビューや密着など、疑問に合う形式を。

どう測る?

再生から応募・面接での理解まで確認。

採用動画とは?文章・写真と組み合わせて伝える

応募前の疑問を考える求職者のイメージ

採用動画は、求職者へ会社や仕事の情報を伝えるための映像です。会社紹介だけでなく、社員へのインタビュー、職場の紹介、1日の仕事、研修の説明など、目的に合わせた見せ方があります。

「営業職を募集しています」と書くだけでは、どんな相手に提案し、社内で誰と協力するのかまで分かりません。映像で仕事の場面を示し、文章で勤務条件や選考方法を補うと、役割を分担できます。

動画にすべての採用情報を入れる必要はありません。よく聞かれる疑問に答えるテーマを選び、詳細な条件は最新の募集要項へ案内します。条件が変わるたびに動画全体を作り直さなくて済むよう、変更が多い情報をどこに掲載するかも考えておきましょう。

採用動画で期待できる3つの効果

仕事内容・社員の声・会社の情報を映像で伝えるイメージ

仕事内容を具体的に伝えられる

「営業」「エンジニア」「製造」といった職種名だけでは、担当する業務やチームとの関わり方は分かりません。1日の仕事、実際の作業、社員の説明を映像にすると、候補者が仕事内容を検討する材料を増やせます。

社員や職場の雰囲気を見せられる

社員同士のやり取りや、相談・確認をする場面は、文章だけで伝えるのが難しい情報です。インタビューでは抽象的な「風通しがよい」という言葉だけでなく、意見を伝えた経験や、困ったときにどう助けてもらったかを聞くと具体的になります。

入社前の認識をすり合わせる材料になる

やりがいに加えて、忙しい時期、覚えること、仕事で難しい場面も伝えると、候補者が自分との相性を考えやすくなります。ただし、動画によってミスマッチや離職が減ったかどうかは、実際の選考・入社後の状況を確かめて判断する必要があります。

認識をすり合わせるには、求める役割を具体的にすることも大切です。「挑戦できる環境」という言葉なら、社員が任された仕事と、そのとき受けた支援を示します。「協力する職場」なら、相談や引き継ぎがどのように行われるかを紹介しましょう。

効果を考えるときの前提

動画を作るだけで応募数や定着率が上がるとは限りません。候補者が知りたい情報、見てもらう場所、視聴後の行動まで設計し、実際の反応を見て判断します。

調査データ|応募前に採用動画を見たい人は69%

69%

応募前に採用動画を
見たいと回答

42%

採用動画が志望度に
影響すると回答

エン・ジャパンが2025年5月に公表した採用動画の調査では、上記の回答が得られました。応募前の情報提供を考えるうえで参考になるデータです。志望度への影響には、上がる場合と下がる場合の両方があります。

出典:エン・ジャパン「採用動画」に関する調査(2025年5月28日公表)。調査期間2025年4月1〜30日、『エン転職』利用者を対象にしたインターネット調査、有効回答1,393人。すべての求職者や新卒学生を代表する数値ではなく、応募増加の因果を示すものでもありません。

会社側が見せたい情報と、候補者が知りたい情報が合っているかを確認しましょう。明るい雰囲気や制度の紹介だけで終えず、仕事内容、1日の動き、入社後のサポートなど、応募を判断する材料を含めます。

目的に合わせて選ぶ、採用動画の4つの形式

最初の1本は、採用全体を説明するより、よく聞かれる疑問を1つ選んで答えると企画をまとめやすくなります。以下の形式は組み合わせて使うこともできます。

採用動画の形式と伝えられる情報
形式答えたい疑問撮影する内容
社員インタビューどんな人が、なぜ働いている?入社理由、担当業務、印象に残った経験
仕事・1日密着実際にどんな仕事をする?作業の流れ、打ち合わせ、1日の区切り
会社・職場紹介どこで、誰と働く?事業、職場、設備、チームの関係
採用FAQ・短い動画応募前に気になる点は?研修、必要な経験、選考の流れを1テーマずつ

新卒・中途といった区分だけでなく、職種、経験、勤務地、応募前の不安を整理しましょう。同じ会社でも、現場の仕事を知りたい人と、専門職の裁量を知りたい人では、必要な情報が変わります。

どの形式から始めるか迷ったときは

仕事内容が伝わっていない

作業や打ち合わせを見せる、1日密着・職種紹介から。

社員の雰囲気を知ってほしい

入社理由や具体的な経験を聞く、社員インタビューから。

応募前の質問が多い

研修・経験・選考など、疑問別の短いFAQから。

職場を訪ねてもらいにくい

設備、作業場所、チームの関係を見せる、職場紹介から。

複数の職種を募集する場合は、全員に同じ内容を見せるより、職種別に探せる置き方を考えます。勤務地や経験の違いで不安が変わるため、候補者からの質問を集め、どの情報を先に届けるかを整理しましょう。

公開動画の事例|見どころと企画への生かし方

社員の1日と、社員インタビューをテーマにした公開動画を紹介します。あわせて、採用ページと説明会での活用例も取り上げます。以下は他社の公開事例で、株式会社契の制作実績ではありません。表現と使い方に注目して見てみましょう。

株式会社スイミー|社員の1日を紹介する

公開:Inc. AQUARIUS / YouTubeで見る

制作元のInc. AQUARIUSは、株式会社スイミーの採用インタビューと社員の1日をテーマにした動画を公開しています。仕事を語る言葉と、日常の業務を組み合わせる形式の参考になります。

企画への生かし方

自社でも、仕事内容の説明に対応する場面を撮ると、言葉だけでは分かりにくい作業を補えます。社員の「1日」を撮る場合は、出勤から退勤まですべてを並べるより、候補者が知りたい場面を選びます。

豊友工業株式会社|社員の言葉で仕事を伝える

公開:豊友工業株式会社 / YouTubeで見る

豊友工業株式会社の公式チャンネルでは、社員インタビューの採用動画を公開しています。社員本人が話す映像を、仕事内容の説明と組み合わせる形式として参考にできます。

企画への生かし方

「やりがいは何ですか?」だけで終えず、「印象に残った仕事」「最初に難しかったこと」「周囲に助けてもらった場面」まで質問を用意すると、候補者が想像できる話を引き出しやすくなります。

サイバーエージェント|関心別に動画を探せる

公式の「Video Library」は、社員紹介、職種紹介、事業・サービス、社員の1日などのテーマで動画を探せる構成です。候補者が必要な情報を選べる、採用ページ側の見せ方の参考になります。

自社でも「仕事内容」「働く人」「研修」のように疑問別に分け、該当する説明の近くへ動画を置く方法が考えられます。1本にすべてを詰め込むより、見たい情報を探しやすくする工夫です。

サイバーエージェント公式「Video Library」を見る

岡部鉄工所|説明会のブースと映像をそろえる

制作元ADMOVEが公開している岡部鉄工所の事例は、合同会社説明会に向けた動画と、パネル・装飾を組み合わせた取り組みです。映像だけでなく、会場全体で伝える内容をそろえています。

会場で使うなら、音声が聞こえない場面を想定した字幕、担当者が話すタイミング、視聴後の質問や募集要項への案内を一緒に考えましょう。

ADMOVEの岡部鉄工所事例を見る

公開状態・公開者・掲載内容を2026年10月10日に確認。企画への応用は本記事の提案です。応募数などの定量的な成果は、これらの事例から推定していません。

採用動画の作り方|企画から公開までの5ステップ

1.採用で解決したい課題を1つ決める

「応募が少ない」「面接で仕事内容が伝わっていない」「入社後のイメージが合わない」では、必要な動画が異なります。採用担当者や現場に聞き、候補者からよく受ける質問を集めるところから始めましょう。

2.視聴者と、見た後の行動を決める

対象職種や経験を決め、採用ページを読む、説明会へ申し込む、募集要項を確認するなど、次の行動を1つ選びます。その行動につながるリンクや案内を、掲載ページにも用意します。

3.構成とインタビューの質問を用意する

社員に聞きたい、具体的な質問

  • 入社前に気になっていたことは何ですか?
  • 1日の仕事は、どんな順番で進みますか?
  • 仕事で難しい場面と、乗り越え方を教えてください。
  • 入社後、最初に教わったことや支援は何ですか?
  • どんな人がこの仕事に向いていると感じますか?

回答をすべて暗記してもらうより、伝えたい事実と話題を先に共有し、自分の言葉で話せるよう準備します。撮影する作業や設備、公開可能な範囲、出演者の了承も事前に確認しておきます。

4.撮影・編集し、事実と見やすさを確認する

声が聞き取りやすいか、字幕がスマホでも読めるか、冒頭で内容が分かるかを確認します。福利厚生、勤務条件、研修などの説明は、現在の募集要項・社内制度と照合してください。音楽や演出で、実際の職場とは異なる印象を作りすぎないことも大切です。

5.公開し、候補者の反応を見て改善する

採用サイト、求人情報からのリンク、SNS、説明会、面接前の案内など、必要な人に届く場所へ掲載します。説明会用の横型とSNS用の縦型・短縮版が必要なら、企画段階で使い分けと納品本数を決めましょう。

構成例|社員インタビューを1本作る場合

  1. 01
    冒頭:どんな仕事か

    職種と担当業務を短く示し、視聴者が内容を判断できるようにする。

  2. 02
    中盤:具体的な経験

    仕事の場面と、社員が語る経験・難しさ・支援を組み合わせる。

  3. 03
    終盤:応募前の疑問へ

    入社後の流れなどを補い、詳細な募集要項へ案内する。

これは構成の一例です。企業理念を伝える動画なら冒頭の内容が変わります。誰のどの疑問に答えるかを決め、話した内容をすべて入れるのではなく、伝えたい軸に沿って選びましょう。

撮影・編集で失敗しやすい点を防ぐ

目的と質問を準備して採用動画を企画するイメージ

社員に会社の魅力を聞くだけでは、抽象的な答えが続くことがあります。「どんなときにそう感じたか」と経験を聞き、画面で見せられる場面を用意します。

撮影のために普段と大きく違う職場を演出すると、入社後の認識に差が生まれる可能性があります。伝える内容を現場と共有し、現在の仕事や制度に合っているかを確認しましょう。

  • 機械音や空調音が大きい場所では、話す場所と作業を撮る場所を分ける。
  • 台本の丸暗記を求めず、伝えたい事実と質問を先に共有する。
  • スマホでも字幕が読めるか、顔や作業に重なっていないかを確認する。
  • 社員名、職種、勤務条件、制度の説明を最新の社内情報と照合する。

公開後の活用|採用ページ・SNS・説明会で使い分ける

採用動画をWebやSNSで活用するイメージ

動画を公開しただけでは、候補者が見つけられないことがあります。採用ページの中で何を説明する動画なのかを示し、見る必要のある人へ届く置き方を考えます。

選考の段階によって、必要な情報は変わります。初めて会社を知る人には概要、応募を検討する人には仕事内容、面接前には社員や職場の情報を届ける、という役割分担ができます。

採用動画の掲載場所と工夫
使う場所掲載・編集のポイント
採用ページ職種や仕事の説明の近くに配置。動画のテーマを明記し、募集要項へのリンクを添える。
SNS社員の一言や1つの作業など短いテーマを選ぶ。詳しい内容を見るページへ案内する。
求人情報からのリンク媒体の掲載条件を確認し、仕事を理解できる採用ページへつなぐ。
会社説明会音が聞こえなくても内容が伝わる字幕を用意。説明する順番に合わせて再生する。
面接前の案内選考対象の職種に合う動画を紹介。視聴後の質問を受けられるようにする。

制度変更や募集職種の追加があったときは、動画内の説明と掲載ページを見直します。古い内容を残す必要がある場合も、公開時期や現在の情報への案内を分かる場所に付け、候補者が誤解しないようにしましょう。

効果測定|再生回数の先まで確認する

再生回数が多くても、採用候補者に届いているとは限りません。制作前に目標と確認方法を決め、同じ基準で記録すると改善点が見つけやすくなります。

目的ごとの確認指標
目的確認すること改善の手がかり
動画を見てもらう再生数、視聴維持率、視聴完了率どの場面で離脱するか
採用情報へ進んでもらう採用ページへのクリック、流入元リンク位置、次の行動の案内
応募につなげる応募数、ページ訪問からの応募率募集要項と動画の説明の一致
仕事への理解を深める面接での質問、視聴の有無、候補者の感想説明不足の業務・働き方がないか

公開前後を比べるときは、募集職種、広告費、掲載媒体、採用時期が変わっていないかも確認します。応募数の変化をすべて動画の効果と決めつけず、視聴した候補者の感想や採用担当者の所感と合わせて評価しましょう。

たとえば「再生されるが採用ページへ進まない」なら案内を見直し、「面接で同じ質問が繰り返される」なら説明を追加します。大きな動画を作り直す前に、字幕・掲載位置・短い補足動画で改善できるかを考えます。

振り返りを次の企画へつなげる

面接で「動画で見た仕事と、募集要項の担当範囲は同じですか?」と聞かれるなら、職種ごとの説明が不足しているかもしれません。「研修はどのように進みますか?」が多ければ、入社後の流れを補う短い動画や文章を追加できます。

候補者の質問、担当者が補足した説明、視聴した動画を記録し、次に伝えるテーマを決めます。採用時期や募集内容が異なる場合は単純な前後比較を避け、同じ条件で比べられるデータと、実際の感想を合わせて振り返りましょう。

採用動画の費用・長さでよくある質問

採用動画の費用はいくらですか?

社員インタビュー、複数拠点の撮影、アニメーションなどで必要な作業が変わります。撮影日数、出演者、編集、字幕、修正、納品本数をそろえて見積もりを取りましょう。福岡の動画制作費用の目安と制作会社の選び方で、公式の掲載例と比較項目を紹介しています。

動画は何分くらいにすべきですか?

SNSで知ってもらう動画と、仕事内容を詳しく説明する動画では、必要な長さが異なります。まず1つの疑問に答える構成を作り、不要な説明を削りましょう。長い説明が必要な場合は、テーマ別に分けるか、掲載ページで見る箇所を案内すると探しやすくなります。

スマホで撮影した動画でも活用できますか?

社内で短い仕事紹介やFAQを作る方法もあります。画質だけでなく、音声、明るさ、手ぶれ、字幕、撮影する場所の安全と公開可能な範囲を確認します。採用サイトの主要な動画を外注し、日々の短い発信を社内で続ける分担も検討できます。

制作会社に相談する前に何を用意すればよいですか?

対象職種、採用課題、候補者によく聞かれる質問、使う場所、公開希望日、予算感をまとめてください。撮影できる職場と出演候補者も分かる範囲で伝えると、企画と日程を検討しやすくなります。

外注と内製は、どう分ければよいですか?

採用ページの中心となる会社・職種紹介を制作会社へ依頼し、日々の仕事紹介やFAQを社内で作る分担も考えられます。担当者の作業時間、公開前の確認、素材の管理まで含め、継続できる体制を選びましょう。

内製では、短く1つのテーマに絞り、音声と字幕を優先します。外注では、企画、収録、編集、複数用途への展開など、社内だけで対応しにくい工程を整理して相談すると、依頼する範囲が明確になります。

候補者が知りたいことから、採用動画を考える

採用動画の役割は、求職者が仕事内容や職場を判断するための情報を届けることです。目的と視聴後の行動を決め、公開後の反応を確かめながら、情報の不足を補っていきましょう。

福岡の映像制作・SNS運用のご相談

株式会社契(きっかけ)では、映像制作とSNS運用のご相談を受け付けています。採用に映像を使いたい方は、対象職種・現在の課題・使う場所をお聞かせください。内容を確認し、企画・体制・見積もりをご提案します。

お仕事のご相談はこちらから

事業内容を見る / 制作実績を見る