映像制作にかかる費用とは

費用の内訳について

映像制作にかかる費用とは

映像制作の費用は、主に「 企画 」「 撮影 」「 編集 」の3つの作業費があります。

(株)契では、お客様を第一に考え、希望を叶える映像にするためにコストと品質のバランスを重要視しています。
お客様の希望と品質を加味したお見積もりをご提示するためにも、可能な限り事前にご予算を教えていただきます。

企画

企画・構成費

映像制作において最も重要なのは、「伝えたいことを的確に伝え、目的を達成すること」です。
そのためには、単に映像を作るだけではなく、誰に・何を・どう伝えるかといった戦略設計が不可欠です。

この「企画・構成」の段階では以下のような業務が発生します

  • 市場や競合の調査
  • ターゲットや訴求ポイントの明確化
  • 映像全体の構成・演出設計
  • 資料作成・絵コンテの作成
  • キャッチコピーやナレーション案の立案

これらは、成果につながる映像をつくるための“設計図”とも言える部分であり、
専門的なスキルと時間を要するため、人件費が発生します。

この工程が不十分だと、映像の内容が曖昧になったり、訴求力に欠けるものとなり、
結果として本来の目的を果たせない可能性もあります。

そのため、企画・構成費は「目的を達成するために不可欠な投資」であり、
成果に直結する非常に重要な費用だと私たちは考えています。


あらかじめお客様側で構成案(目的・流れ・訴求内容など)をご用意いただける場合、企画・構成作業にかかる工数が軽減されるため、
全体の費用を抑えることが可能です。
ただし、構成が不十分なまま撮影を行うと、内容に一貫性がなくなったり、撮影の手戻りが発生して結果的にコスト増となる場合もあります。
そのため、ご自身で構成をご用意される場合は、事前に制作目的や訴求内容を明確に整理されることをおすすめします。


詳細な絵コンテや映像コンテを作成せず、
「字コンテ(文章による構成案)」や「参考イメージ画像」を活用した簡易的な指示内容にすることで、制作コストを抑えることができます。
ただし、
この方法では完成形のイメージを正確に共有しにくく、「完成後にイメージと違った」といった認識のズレが起きやすくなります。
費用を抑えるための方法ではありますが、映像の仕上がりにこだわりたい場合は慎重な判断が必要です。

撮影

撮影準備費

撮影本番を円滑かつ効率的に進めるためには、事前のロケーションハンティング、スケジュール調整、
機材の手配、出演者との打ち合わせ、撮影許可の取得など、さまざまな準備作業が必要です。
準備が不十分だと、当日の進行に支障をきたし、再撮影などの追加コストが発生するリスクも高まります。
そのため、撮影準備費は「撮影を成功させるための土台作り」に必要な費用です。

撮影人件費

カメラマン、照明、音声、ディレクターなど、映像制作には多数の専門スタッフが関わります。
それぞれが専門性の高い技術と経験を持ち、撮影現場でのクオリティを支えています。
こうしたプロフェッショナル人材の稼働にかかる費用が「撮影人件費」となります。
費用を抑えるためにスタッフ数を削減することもできますが、
その分クオリティや安全性に影響が出るため、適切な人員体制が求められます。

出演費

映像内での印象や説得力に大きく関わるのが「誰が出演するか」です。
プロの俳優・モデルを起用することで、より信頼感や共感性の高い映像表現が可能になります。
また、社員や関係者が出演する場合でも、
事前準備や拘束時間などに対する対応が必要となるため、一定の出演費が発生することがあります。

スタジオ撮影費

スタジオは、照明・音響・背景などの環境を安定してコントロールできるため、高品質な映像制作に適しています。
天候や外部の音に左右されず、撮影スケジュールの確実性も高くなります。

また、専用設備(グリーンバック、白ホリゾントなど)を活用すれば、演出の幅も広がります。
これらの設備使用料や時間貸しのスタジオ利用料として「スタジオ撮影費」が発生します。

高い再現性と演出自由度を持つスタジオは、
ブランド映像や商品紹介映像など、確実にイメージを表現したい場合に特に有効です。

ロケーション撮影費

実際の施設や屋外での撮影は、リアリティや臨場感を高める上で非常に効果的です。
ただし、ロケ地の使用料、撮影許可の取得費用、移動・機材搬入、天候対応、近隣対策など、
多岐にわたる対応が必要になります。

また、遠方ロケや複数箇所での撮影が発生する場合は、宿泊費・交通費なども含まれるケースがあります。
これらの費用が「ロケーション撮影費」となります。

ロケ撮影は、実在感・信頼感を高めるブランディングや、ドキュメンタリースタイルの映像に特に適しています。

機材費

映像のクオリティを左右する大きな要素が「機材」です。高解像度カメラ、照明、マイク、ドローンなど、
目的に応じた適切な機材を使用することで、映像の品質が大きく向上します。
機材は高額であり、また専門性の高い運用が求められるため、必要に応じてレンタルや運用費が発生します。
高品質な映像を実現するためには欠かせない費用です。

美術費

撮影における「見た目の印象」は、視聴者の理解や共感を得る上で非常に重要です。
シーンに応じたセットや装飾、衣装、小道具などを整えることで、伝えたい世界観やメッセージを
より明確に伝えることができます。そのために必要な物品の購入・製作・レンタル費用が「美術費」となります。


たとえば会社紹介映像などの場合、外部のモデルやタレントを起用せずに社員の方にご出演いただいたり、
レンタルスタジオを使わずに自社オフィスを撮影場所として使用することで、出演費やロケーション費を大きく抑えることが可能です。
ただし、社員の方がカメラに映ることに慣れていない場合は、演技の自然さや伝わりやすさに影響が出る可能性があります。

また、事前に出演許可の取得やスケジュール調整、撮影環境の整備などをご対応いただく必要があります。
費用を抑える有効な手段である一方で、準備や調整に一定のご協力をお願いする形となります。

編集

映像編集費(カット編集・構成編集)

撮影素材をつなぎ合わせ、無駄を省きながら意図したストーリーや構成に仕上げる作業です。
視聴者の離脱を防ぐテンポ感や、メッセージをわかりやすく伝える構成力が求められます。
映像の「伝わりやすさ」を左右する、最も基本かつ重要な工程です。

テロップ・字幕制作費

ナレーションや出演者の発言に合わせて文字情報を追加することで、
視聴者の理解度が向上し、記憶にも残りやすくなります。
また、音を出せない環境(通勤中、オフィス内など)でも内容を把握できるため、
視聴環境に応じた配慮としても重要です。企業紹介やIR動画などでも高いニーズがあります。

BGM・SE(効果音)挿入費

映像の雰囲気をコントロールし、
感情に訴えるためのBGM(音楽)や、動きに合わせた効果音(SE)を適切に挿入します。
単に音をつけるだけではなく、映像全体のテンポ・印象・集中力に大きな影響を与えるため、
細かな音量調整やタイミング調整なども行われます。

カラグレーディング(色調整)費

撮影素材は、環境や時間帯によって色味にばらつきが出ることがあります。
カラグレーディングによって、映像の雰囲気やブランドイメージに合った色味に整えることで、
プロフェッショナルで統一感ある仕上がりが可能になります。
とくに採用動画・ブランディング映像など、第一印象が重要なコンテンツで欠かせない工程です。

ナレーション収録・編集費

プロのナレーターによる音声収録を行うことで、情報をより正確かつ魅力的に伝えることができます。
専門用語が多い技術系の映像や、資料の読み上げが必要な動画などで特に有効です。
原稿作成、録音スタジオの手配、音声のタイミングやトーンの調整なども含まれます。

アニメーション・モーショングラフィックス費

情報を視覚的に伝える手法として、グラフや図解、アイコンなどを動かして表現する演出が含まれます。
複雑な内容を直感的に理解してもらうために非常に有効で、
プレゼン動画・サービス説明・eラーニング系映像などで多用されます。
ブランドロゴの動きやキャッチコピー演出など、印象的な仕上げにも活用されます。


CGアニメーションやモーショングラフィックスを制作する場合、すべてをオリジナルで作成するのではなく、
既存のストック素材やテンプレートを活用することで、制作コストを大幅に抑えることが可能です。
特に短納期や低予算の案件では、効率よくクオリティを確保できる手段として有効です。
ただし、使用する素材によってはデザインの統一感に欠けたり、他社映像と類似して見えてしまう可能性もあります。
そのため、映像の独自性やブランド性を重視される場合は、使用範囲を慎重に見極める必要があります。