無垢-muku-cafe

無垢-muku-cafe(福岡県糸島市のカフェ)のブランディングに携わりました!

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プロジェクトに対する想い

無垢カフェという風景に出会って

糸島の海と、365日を見守る可也山。
その傍に、まるで自然の延長のように、ひっそりと在るカフェ。
「無垢カフェ」という名前を見たとき、
私たちの中に最初に浮かんだのは、混じりけのない風景でした。
飾り立てないのに、心に残る。
丁寧だけど、堅くない。
その“ふわっとした素直さ”に、惹かれました。

この空気に似合うブランディングを

空間はグレーを基調に、木のテーブルが静かに呼吸している。
窓の向こうには、光を映す海と、優しい山のかたち。
この空気に無理なく馴染むように、ブランディングでも、「語りすぎないこと」を意識しました。
料理は豊富で、おしゃれ。だけどどこか懐かしい。
ピザやハンバーグ、クレープやオムライス。
子どもも、大人も、誰もが嬉しくなるようなラインナップ。
まるで、“おしゃれなファミリーレストラン”のような安心感が、ここにはある。
だから写真でも言葉でも、「尖ったかっこよさ」よりも、
また来たくなる空気”をどう伝えるかを大切にしました。

泊まれるカフェ。場所を超えるカフェ。

民泊もできるこの場所を、私たちは「泊まれるカフェ」と呼んでいます。
「旅の途中に寄る場所じゃなくて、“旅が始まる場所”にもなれるんじゃないか」と感じたからです。
暮らしと旅のあいだにあるような場所。
誰かの一日をやさしく包んでくれる空間。

この感覚を、ブランドとしての輪郭にしたいと思いました。

静かにも、賑やかにも。
誰の時間も、否定しない場所。

無垢カフェさんと関わっていて、強く感じたのは、
「特定の層に向けた場所じゃない」ということ。
ひとりでも、ふたりでも、家族でも、仕事中でも、休暇中でも。
誰にとっても“ちょうどいい”居心地がある。
この懐の深さこそ、無垢カフェの魅力だと思いました。
だから、ブランディングではあえて「カテゴライズしないこと」も、
意図のひとつとして考えました。

最後に

このカフェを通して、伝えたいのは“場所の魅力”ではなく、
そこに流れる空気や、時間の感触です。
無垢カフェは、
あたらしい体験を用意しているわけじゃない。
でも、“なにげないのに、また来たくなる”。
そんな空気を、そっと纏っています。
私たちはその空気を壊さないように、
静かに、でも確かに、言葉と写真とアイデアを通して形にしていきました。